このブログではJonathan Little(ジョナサン・リトル)のYouTube動画を紹介してきました。
前回10回目「5Tips To Crush Limpers」
>>リンパーをクラッシュする方法5選
今回はジョナサン・リトルのYouTube動画紹介の第11弾!
「Deciding To Call With A Bluff Catcher」
ブラフキャッチのフローチャート
参考にした動画はこちら。
Mastering POSTFLOP Strategy [When To CALL Or FOLD On The RIVER]
動画のタイトルは「ポストフロップをマスターする」ですが、内容はブラフキャッチについて取り扱っています。

YESが多ければキャッチに傾きます。
- ⓪
あなたは相手のいくつかのバリューハンドに勝っていますか?
「Am I beating any value hands?」(Not a bluff catcher) - ①
対戦相手のレンジは十分なブラフハンドを持っていますか?
「Dose opponent range have enough obvious bluffs?」 - ②
対戦相手はブラフをするシチュエーションを見つけることができますか?
「Is opponent capable of finding right of bluffs?」 - ③
対戦相手は弱い手をブラフに変えることができますか?
「Is opponent capable of turning weak showdown hands into bluffs?」 - ④
明かなブラフの手をブロックしていませんか?
「Does my hand unblock most obvious bluffs?」
具体的に見ていきます。
ブラフキャッチのフローチャート
ブラフキャッチは、対戦相手のブラフには勝っているけれど、バリューには負けているベットに直面しているときに考えます。
対戦相手はあなたのコールするEV(期待値)を0にしようとして、ブラフを仕掛けてくるのです。
EV(期待値)⇨あなたが選択した行動に対して、平均して見込まれるチップ。

なので、ブラフキャッチの正しい判断は、長期的に大きな利益を生みだします。
バリューハンドに勝っていますか?
ブラフキャッチを具体例で見てみます。
ブラフキャッチとして、これは当てはまりません。
- UTGオープン。
あなたはBTNから「Q♥9♥」でコール。 - フロップ「Q♠7♣3♦」
- UTGは0.3X(ポット30%)のcb。
あなた(BTN)はトップヒットなのでコール。 - ターンは「6♥」
UTGはチェック、あなた(BTN)もチェック。 - リバー「T♣」
- リバーでUTGは0.6x(ポット60%)ベット。
あなた(BTN)はコールしますか?

この場合、あなたはイージーコールです。
相手のハンドは「A♦T♦」でした。
この場合のベットはTヒットやJJなどからのバリューベットがとんできます。
相手はTヒットのバリューでもベットを仕掛けてくるからです。
この場合、ブラフキャッチとは言いません。
もしこのボードであなたの持っているハンドが「3♣2♣」だったら?
対戦相手のブラフには勝っているけれど、バリューには負けているベットにコールを検討するので、ブラフキャッチのシチュエーションです。
あなたは相手のいくつかのバリューハンドに勝っていますか?


対戦相手のレンジは十分なブラフハンドを持っていますか?
ボードの種類をわけます。
動画では分けていませんが、目安としてこの2つを考えてください。
- ダイナミック(動的)なボード
- スタティック(静的)なボード
>>ボードテクスチャとは「エド・ミラーのポーカースクール」より
ダイナミック(動的)なボード
多くのプレイヤーはドローミスをリバーで持っているときに、ブラフを考えます。
例えば、「Q♠7♠6♣」などはドローがたくさんあるボードです。
♠のフラッシュドローや、76に絡んだストレートドローがたくさんあります。
かれらが明らかにドロー滑りであると考えられるときはコールを考えましょう。
スタティック(静的)なボード
明らかにドローが少ないボードではフォールドに傾きます。
例えば、「K♥7♦3♠」。
スートのドローもありませんし、どれもコネクトしていないので相手がドローでついてくる可能性が低くなります。
リバーでベットが来た場合も、ドロー滑りのブラフは少なめです。
対戦相手のレンジは十分なブラフハンドを持っている?
対戦相手はブラフのシチュエーションを見つけ出せる人ですか?
スモールステークスやミディアムステークスにいるプレイヤーはブラフが十分にできません。
なぜなら彼らはブラフの正しいシチュエーションを見つけられないからです。
多くの場合、リバーの大きなベットはバリューに偏っています。
例えば、「Q♠7♠6♣」のダイナミックボードな場合、ターンやリバーで5や8が落ちればブラフに傾きます。
>>ブラフ決定のフローチャート
対戦相手はブラフの正しいシチュエーションを見つけることができますか?
対戦相手は弱い手をブラフに変えられる人ですか?
ボトムペアやアンダーペアをショーダウンバリューがないと判断してブラフに変えることです。
多くのプレイヤーはそれらのハンドをブラフに使おうとは思いません。
マージナルなハンドとして、そのままチェックで回ることがよくあります。
この質問では、よく勉強しているプレイヤーやマニアックプレイヤーに対してはコールに傾きます。
マニアックプレイヤー⇨極端にルーズでアグレッシブなスタイルをとるプレイヤー。

対戦相手は弱い手をブラフに変えることができますか?
相手のブラフをブロックしていませんか?
少し複雑なので、まずはこの問題を解いてみましょう!
- HJオープン
BTNコール - フロップ「7♥6♦4♠2♣2♦」
相手がリバーでポットオーバーをしてきたとき、あなたが一番持っていたくないハンドはなんでしょうか?
HJの動きとして、フロップcbから続けてターンベット、リバーベットだったとして考えてみます。

あなたが最も持ちたくないハンドは8や5です。
5はオープンエンドでベットしている手、8もガットショットで相手がベットしている手です。
このボードでストレートが成立しているのは「85、53」なので、HJやBTNのレンジにはありません。
ターンとリバーの「2」はラグです。
HJがドローとしてベットしているのは「A5s、K5s、A8s、K8s、89s」などが濃厚。
相手がドローでベットしていた場合、リバーで相手はAハイやKハイでしかありません。
その場合に相手はブラフを考えるでしょう。
けれど、もしあなたが8や5を持っていたら?
相手はそれらのドローすべりのハンドをもっていないことになります。

明かなブラフの手をブロックしていませんか?
1枚ストレートボードではそのハンドをブロックしていることで、ブラフキャッチに傾く場面がでてきます。
>>ブラフキャッチをする方法2選)
ブラフキャッチの具体例
レクリエーショナルプレイヤーからのブラフキャッチ
ブラフキャッチの具体例に入っていきましょう。
- BTNからあなたは「Q♦J♦」でオープン。
- レクリエーショナルプレイヤーでタイトなプレイヤーがBBからコール。
- フロップ「A♦4♥4♦」
BTNは0.3xベット。
BBコール。 - ターン「7♠」
BBチェック、BTNチェック。 - リバー「3♠」
「A♦4♥4♦7♠3♠」
BBが1.1x(ポット110%)のオーバーベット!
あなたはブラフキャッチをしますか?

>>レクとレグの違い
このシチュエーションを当てはめてみましょう。
- ⓪あなたはバリューハンドをもっていますか?
Qハイなので、バリューハンドではありません。⇨NO - ①対戦相手のハンドは十分なブラフハンドを持っていますか?
フロップ「A44」ペアボードはストレートドローが少ないボードです。⇨NO
- ②対戦相手はブラフの正しいシチュエーションを見つけることができますか?
ブラフをする場合Q以下のハンドで検討しますが、相手はレクリエーショナルです。⇨NO - ③対戦相手は弱い手をブラフに変えることができますか?
相手はレクリエーショナルです。⇨NO - 明かなブラフの手をブロックしていませんか?
あなたは「Q♦J♦」なので、♦のフラッシュドローをブロックしています。⇨NO
⇨すべての項目でNOが出たので、ブラフキャッチはしません。
レクリエーショナルに付け加えてタイトとあるので、さらにブラフの手よりもバリューの手が多くなります。
ここでは、Aヒットや4ヒットからのバリューベットが想定できます。
レグプレイヤーからのブラフキャッチ
次のシチュエーションにいきます。
- BTNからあなたは「Q♦J♦」でオープン。
レギュラープレイヤーがBBからコール。 - フロップ「K♠8♠7♣」
BTNは0.3xベット。
BBコール。 - ターン「2♣」
BBチェック、BTNチェック。 - リバー「7♥」
「K♠8♠7♣2♣7♥」
BBがポット1.1x(ポット110%)のオーバーベット!
あなたはブラフキャッチをしますか?

多くの人はQハイなのでハンドをマックするでしょう。
しかし、チャートに当てはめてみます。
- ⓪あなたはバリューハンドをもっていますか?
Qハイなので、バリューハンドではありません。⇨NO - ①対戦相手のハンドは十分なブラフハンドを持っていますか?
フロップ「K♠8♠7♣」はドローが多いボード。
フラッシュドロー、ストレートドローがたくさんあります。⇨YES - ②対戦相手はブラフの正しいシチュエーションを見つけることができますか?
相手はレグなので、ショーダウンバリューがなければブラフもしてきます。⇨YES - ③対戦相手は弱い手をブラフに変えることができますか?
このボードではこの問いはあまり関わってきませんが、相手はレグです。⇨YES - 明かなブラフの手をブロックしていませんか?
あなたは「Q♦J♦」なので、相手のフラッシュドローをブロックしていません。
Jは少し関わりますが、T9などのドローもそこまでブロックしていません。⇨YES
⇨多くの項目でYESが出たので、ブラフキャッチをします。

ブラフキャッチがオッズにあうのか?という判断もまたあります。
ここでは相手のポットベットに対して必要勝率は約35%。
>>確率の考え方
3回に1回勝てればオッズに合うという見方ができます。
知らない相手からのブラフキャッチ
具体例3つ目。
- BTNからあなたは「Q♦J♦」でオープン。
unknown(知らないプレイヤー)がBBからコール。 - フロップ「K♣K♠7♥」
BTNは0.3xベット。
BBコール。 - ターン「2♦」
BBチェック、BTNチェック。 - リバー「J♠」
「K♣K♠7♥2♦J♠」
BBがポット1.1x(ポット110%)のオーバーベット!
あなたはブラフキャッチをしますか?

チャートの⓪がイエスの場合、これはブラフキャッチにはなりません。
Jヒット(セカンドヒット)はバリューがあります。
そして、人がわからないので「リバーのポットオーバーベット」をどう判断するか、です。
レクの場合はAハイや下のペアなど、いろいろなハンドがでてくるでしょう。
レグの場合は、Kを持っているか、何も持っていないかが濃厚です。
GTOで判断すれば、J持ちはコールよりのハンドです。

ブラフキャッチのフローチャートまとめ
まとめます。
YESが多ければキャッチに傾きます。
- ⓪
あなたは相手のいくつかのバリューハンドに勝っていますか?
ブラフキャッチ以外でも、コールについて考えることがあります。 - ①
対戦相手のレンジは十分なブラフハンドを持っていますか?
ボードが動的か静的かを判断しましょう。 - ②
対戦相手はブラフをするシチュエーションを見つけることができますか?
「ブラフのシチュエーション・人読み」の両方を判断します。 - ③
対戦相手は弱い手をブラフに変えることができますか?
人読みが主になってきます。 - ④
明かなブラフの手をブロックしていませんか?
フラッシュドローやストレートドローをブロックすると、相手がバリューでベットしている可能性が上がります。
