ボードテクスチャとは、ボードにオープンしたカード群の特徴のことです。
ボードにオープンしたカード群はプレイヤーが共有しているカードになるので、コミュニティカードといいます。

対戦相手とプレイをするのではなく、コースに対してプレイをする。
ポーカーのボードテクスチャの2種類
ボードテクスチャを見るために、まずは2つのフロップにおける特徴を捉えていきます。
- スタティック(静的)なボード
- ダイナミック(動的)なボード

スタティックなボード
フロップにおけるスタティック(静的)なボードとは、「K♥7♦3♠」のようなもの。
ハンドのバリューがターンやリバーで変化しにくいもののことを指します。
例えばこの場合、「K」をヒットさせていた場合、その後になかなか形勢逆転がされにくいボードのことです。
「KK」に形勢逆転するとすれば、「AA」か「2ペア」か、それより強い役。
ですが、このようにバラバラでスーツもそろっていないようなボードではその後に変化が起きにくいと推測されます。
なので、動きの少ない静かなボードとして、スタティックなボードと呼ぶのです。
フラッシュはスーツがそろっていないので、とても低い確率。
ストレートの可能性も、「7」か「3」の間の数字でガットショットの可能性なので、確率は低めになります。
>>アウツから簡単な確率計算

ダイナミックなボード
フロップにおけるダイナミック(動的)なボードとは、「9♠7♠4♣」のようなもの。
ハンドのバリューが、ターンやリバーにおいてかなり変化しやすいフロップを指します。
特徴はたくさんあります。
- ハイカードが低め
- ストレートの可能性が高め
- フラッシュの可能性が高め
ハイカードが低め
ハイカードがフロップで「9♠7♠4♣」だと「9」です。
この場合、9より高いカード(ここでのオーバーカード:T、J、Q、K、A)がリバーまでに落ちる可能性が高くなります。
そのため、フロップで9のワンペアを当てていたとしても、ターン、リバーでひっくり返りやすいのです。

ストレートの可能性が高め
ゲームの参加者はある一定のエクイティをもったハンドで参加します。
そうなると、「9♠7♠4♣」に絡んだストレートドローの可能性が高いことが予測できるのです。

フロップでオープンエンドストレートドローの場合、ターンとリバーでストレートになる確率は約32%。
スタティックなボードと比べて、確率が2倍になります。
フラッシュの可能性が高め
「9♠7♠4♣」であなたが♠のスーテッドを持っていた場合、あと一枚♠が落ちればフラッシュです。
ターン、リバーで♠が落ちる確率は約36%。
スタティックなボードと比べて確率も倍になりますが、さらにストレートドローとも合わさっていた場合。
ストレートかフラッシュどちらも可能性がある場合をオープンエンドフラッシュドローと言います。
その場合の確率は約60%!
何を引くかによって、ハンドのエクイティが劇的に変化します。
ポーカーのボードテクスチャ|スタティックなボードとダイナミックなボードの具体例
スタティックなボードとダイナミックなボードから、どのようにプレイするかという具体例を見てみます。
具体例①
UTGがオープンレイズ。
あなたはBTNで「3♥3♦」のワンペアでコールしました。
「K♥7♦3♠」とボードにコミュニティーカードが並びます。
この時点で3のセット(スリーカード)を引きました。
スタティックなボードなので、あなたはこのまま強さを維持できそうです。
この時点では他の役の可能性は低く、さらに相手が「K」のペアを引いている場合についてきてくれます。
なので、ここでは「K」のペアを引いているかもしれない相手から最大限の利益を引き出そうと考えることが出来ます。
「K」のペアがスリーカードになる確率はターンとリバーで合わせて約8%です。

具体例②
UTGがオープンレイズ。
あなたはBTNで「T♠9♦」でコールしました。
「9♠7♠4♣」とボードにコミュニティーカードが並びます。
この場合、あなたは今のところボードで一番高い9を引いています。
しかし、9ハイの状況はその後にまだ高いカードが出てくる可能性が高くなっています。
「T97」がストレートになる可能性は低めです。

具体例③
UTGがオープンレイズ。
あなたはBTNで「J♠T♠」でコールしました。
「9♠7♠4♣」とボードにコミュニティーカードが並びます。
この時点では数字はヒットしていません。
けれど、強い役ができる可能性が高めにでています。
「JT97」でストレートガットショットになり、その後に「8」をひいてストレートになる可能性は16%。
♠のフラッシュドローの可能性は約36%。
二つを合わせてガットショットフラッシュドローとなりその確立は約45%

ポーカーのボードテクスチャ|まとめ
ポーカーでは、対戦相手ではなくコースに対してプレイができます。
その場合にボードテクスチャの考え方が必須になります。
ボードテクスチャとはオープンされたコミュニティーカードの特徴。
その特徴に合わせてレイズしたり、フォールドしたりと戦略を考えていけます。
