ドンクベットとは最後にベット・レイズをした人よりも自分が先にベットをすることをいいます。
ドンクとはロバのこと。
それを文字って、まぬけなベットといいます。

テキサスホールデムは順番が大事です。
>>順番による有利不利はこちら。
初心者はドンクベットをしないほうが良い理由を話していきます。
(上級者は戦略によってドンクベットをおりまぜます)
テキサスホールデムのドンクベット
世界のヨコサワポーカーチャンネルからドンクベットのわかりやすい理解を引用します。
ドンクベットにならない:最後にベット・レイズした人がチェックした後のベット
ドンクベットは基本NGで、コールした後は基本的にチェック

テキサスホールデムでドンクベットをしない理由
ドンクベットをしない理由を簡単な例から見て行きましょう。
UTGがプリフロップで2レイズしてきました。
UTGは不利なポジションだといわれているので、ベットするハンドは強いものが多いです。
あなたはBBでまずはコールしました。
今のポーカーの主流だと、次のフロップでCB(コンティニュエーションベット)を高頻度で打ってきます。
CBはフロップで役がそろっていてもいなくても、ベットすること。
役割としては、フロップで役が揃わなかった他の参加者を下ろしたり、自分の手を強くみせたりします。
プリフロップ
UTG(ベット)⇨BB(コール)
フロップ
BB(チェック)⇨UTG(ベット)
しかし、フロップであなた(BB)がドンクベットをしてしまったとしましょう。
プリフロップ
UTG(ベット)⇨BB(コール)
フロップ
BB(ベット)⇨UTG(?)

この時点でハンドはそこそこの手。
それなのにドンクベットをしたということは、ここで有利になった可能性が高い。
キッカーが弱い可能性はあるかな。
情報がたくさんだ!
ドンクベットにならない例
ドンクベットを打たない恩恵は、ポッドを膨らませてもらえること。
自分の情報を与えないこと。
なので、もし仮に先ほどのUTGがフロップの時点でチェックを選択してきたとします。
ボードにならんだ3枚が、他のプレイヤーに有利なハンドだった場合にUTGは優位性を保てなくなりCBを打たない可能性が上がります。
では、UTGがチェックを選択したとして、ターンにBBがベットすることはドンクベットでしょうか?
UTG(2レイズ)⇨BB(コール)
フロップ
BB(チェック)⇨UTG(チェック)
ターン
BB(ベット)

私はあえて初心者はドンクベットをしない方が良いと書きました。
では、「ポーカーとゲーム理論」からドンクベットした方がよい理由を述べていきます。
テキサスホールデムでドンクベットをした方がよい理由
ドンクベットをした方がよいゲーム理論
ゲーム理論では、強い役ができたときにベットすることは理論的に有効だと示すことがあります。
「AKQ」の3枚カードゲームを例にとってみましょう。
あなたはAかQを配られます。
あいてはいつもKです。
強さはA>K>Q
あなたはベットかチェックを選択し、相手はコールかフォールドを選択します。

均衡を目指すならば、あなたはAのときにいつもベット、Qのときにいつもチェックにします。
相手はそれを受けてフォールドとチェックを繰り返すとエクイティは両方とも1です。

ただし、あなたはランダム要素を持っていて、Qのときにもベットすることができます。
いつもベットのときにフォールドを繰り返していた相手。
なので、あなたはここでQでもベットをしてみました。

初めてベットでQがでてきた相手は驚きます。
これがブラフ。
均衡で考えればあなたはAではいつもベット(これは他の選択肢を選ぶとマイナスになるから、ベットを選ぶことが最適解)
>>ゲーム理論と均衡についてはこちら
均衡であなたはいつもQで負けることになるので、こちらの戦略は変えることにより無差別が発生。
ブラフの期待値計算をしてみます。
>>ブラフの期待値計算はこちら
ブラフベットの金額は1、ポット額は3とこのゲームにおいて見積もるとします。
これはブラフ成功確率が25%以上ならOK。
つまり、あなたはQがきたときに4回に1回成功すれば、あなたの利益がでるということ。
具体例を計算によって表わしてみました。
つまり、ゲーム理論の均衡で考えた場合に、あなたは強い手ではいつもベットする。
そして、ときどきブラフを混ぜる。
このようにしたときに、あなたの期待値が上がるというゲーム理論です。
この戦略をとる場合には、ドンクベットは気にせずにフロップで勝てるだろう手が来たときにベットするのが良い、と言う理解です。
ドンクベットをした方がよいシチュエーション
他にも、フロップで並んだカードであなたがこの時点でのナッツを手にした場合。
混戦になりそうな場合にはここで相手を下ろしておくのが得策。
例えば、フラッシュやストレートドロー状態に相手がいるだろうときには、その時点で高めにレイズしておくのも手。
このように、考えることがたくさんでてきたときに、ドンクベットは戦略として良いものとなっています。
なので、初心者はドンクベットをすべきではないけれど、戦略的なドンクベットはあり、となります。
テキサスホールデムでドンクベットを使いこなそう!
ドンクベットは相手に情報を与えたり、相手のCB(レイザーがベットをする)を奪ったりします。
なので、特に戦略が無くドンクベットするのは良くない手なのです。
しかし、戦略的にドンクベットを打つ場合は多々あります。
状況によって、考察できるようになっていきましょう。
