ブラフ決定のフローチャート!Jonathan Little(ジョナサン・リトル)の動画から学ぶ。

このブログではJonathan Little(ジョナサン・リトル)のYouTube動画を紹介してきました。
1つ目は「The Correct Bet Size」。
>>フロップでの適正ベット額について
2つ目は「3 MISTAKES To AVOID With Pocket ACES」
>>「AA」で回避すべき3つの間違い
今回はジョナサン・リトルのYouTube動画紹介の第3弾!
How To Decide WHEN To BLUFF!
(いつブラフをするか決める方法)を紹介します。
参考にした動画はこちら。
一時間のライブ形式の動画なので、重要な個所を翻訳する形でまとめています。
ジョナサン・リトルといえば、大会での実績も多く、ポーカーコーチとしても有名。
YouTubeの登録者数12.8万人!(2022年6月現在)
動画をみなくてもブログでわかるように、内容をまとめて紹介していこうと思います。
(ブログということでわかりやすさを重視しますので、そのままを理解したい人は動画をご覧ください。)
目次

ブラフを決めるフローチャートの紹介

ポーカーにはブラフ!

けれど、多くのプレイヤーはブラフが足りていないと言われています。

そこで、この動画ではジョナサン流「ブラフ決定のフローチャート」を紹介!

GTOによるものではありませんが、ブラフの力学を学ぶことでブラフをするレベルが上がっていきます。

基本を学べば、どんどんブラフができるようになるね!
フローチャートを理解する前に、3つの鍵となる用語の意味を明確にしておきます。
  • オートコール(Auto-Calls)⇨相手がポットサイズやそれ以上のベットにコールする。
  • オートフォールド(Auto-Folds)⇨相手がどんなベットにもフォールドする。
  • ブロッカー⇨
    自分が持っているハンドから、相手のハンドをより絞る。
    相手のコールしたハンドからコンボを取り除く。

オートコールの例⇨フラッシュがメイドしそうならポットベットにもコールする。

オートフォールドの例⇨役が多そうなボードでAハイやそれ以下なので、0.3xサイズベットにフォールドする。

ブロッカーの例⇨私のハンドは「♠」を2つ持っているから、相手は「♠」を持っている可能性が下がっている。

フロップで絡んでなかったら、よくオートフォールドしてる

ジョナサン・リトルのフローチャートは6つの質問からブラフの頻度を決定して、次に5つの質問からブラフのサイズを決定する形式をとります。

ブラフの頻度決定

まずは6つの質問からブラフをするか、しないかを決めます。

YESが多かったら、ブラフ実行です。

  1. 対戦相手はフォールドできますか?
    「Opponent capable of folding?」
  2. あなたのハンドはショーダウンバリューがない状態ですか?
    「Do I lack showdown value?」
  3. あなたのレンジには多くのバリューハンドがありますか?
    「DO I have many value hands in my range?」
  4. あなたのブロッカーは強く関連していますか?
    「Are my blockers highly relevant?」
  5. 相手がオートフォールドするハンドをブロックしていませんか?
    「Do I unblock my opponent’s auto-folds?」
  6. ブラフをするのに、信頼性のあるストーリーがありますか?
    「Does my bluff tell a credible story?」

質問によっては、逆の意味を示していることもあります。

ブロッカーは強く関連しているけれど、相手のフォールドするハンドをブロックしている、など。

すべてYESとはいえないけれど、ブラフができるという目安に使ってください。
(具体例によって実践的に使えるように見ていきます)

特に①番目の質問、「相手がフォールドできない」人であれば、ブラフは厳禁です!

よく「フィッシュ」だとか、「コーリングステーション」といわれる相手です。
>>コーリングステーションの特徴「エド・ミラーのエクスプロイトポーカーから学ぶ」

フォールドできない人にはブラフじゃなくてバリューで対抗!

ブラフのサイズ決定

ブラフを決定する6つの質問からブラフをすると決めたら、次はブラフのサイズです。

YESなら大きなサイズ、NOなら小さなサイズを選びましょう。

  1. ショーダウンバリューはゼロ?
    「Zero showdown value?」
  2. 相手はマージナルハンドを多く持っていますか?
    「Opponent have many marginal made hands?」
  3. ナッツハンドをブロックしていますか?
    「DO l block many nut hands?」
  4. 相手の強いハンドを下ろそうとしていますか?
    「Am I trying to get opponent off strong hand?」
  5. ナッツハンドをプレゼンできていますか?
    「Am I representing a nutted hand?」
うーん、質問だけだとわかったようなわからないような…
こちらもすべてがYESといったことは少ないかもしれません。
YESの数ではなく、目安や考え方です。
このフローチャートを具体例で見ていくことで使えるようにしていきましょう。

ブラフを決めるフローチャートの具体例

問題を出しますので、フローチャートにしたがってブラフをするかしないかを決めて下さい。

フローチャート具体例①

やってみると「こういうことか!」ってわかったりするよ
あなたはBTNから「Q♦J♦」でオープン。
なんでもコールしてしまう(いわゆるコーリングステーション)BBがコール。

  • フロップ「9♦4♥T♦」。
    BTNは0.33xベット(ポットの33%ベット)でBBコール。
  • ターン「9♠」
    お互いチェックチェック。
  • リバー「6♣」
    BBチェック。
    さて、あなたの番です。

ボード「9♦4♥T♦9♠6♣」
フローチャートでブラフを「する・しない」を決めましょう。

決めましたか?

さらに、ブラフするとしたら「大きく?小さく?」

一緒にフローチャートをたどっていきます。

質問①対戦相手はフォールドできますか?

問題文にフォールドできない相手とあるので、ここはNOです。

対戦したデータから、相手がフォールドできるか出来ないかはマークしておきましょう。

質問②あなたのハンドはショーダウンバリューがない状態ですか?

ここはNOです。

えっ、Qハイなのに?
フロップのベットに対して、相手がフラッシュドローでコールしている場合にはQハイでも勝てる可能性があります。
それに、コーリングステーションが相手の場合には、レンジが広い場合があります。
捉え方によりそうだけど、まったくないわけではないんだね!

質問③あなたのレンジには多くのバリューハンドがありますか?

ボード「9♦4♥T♦9♠6♣」に対して、あまり多いとはいえません。

NOです。

質問④あなたのブロッカーは強く関連していますか?

「Q♦J♦」はハンド「Q♦9」や「J♦9」などをブロックしていますが、そこまで強く関連しているとは考えられません。

相手が強いバリューをもっていればベットしてくるとも考えられます。

NOです。

質問⑤相手がオートフォールドするハンドをブロックしていませんか?

相手がオートフォールドするハンドを考えてみます。

すると、あなたが今まさにもっているハンド「Q♦J♦」が相手がオートフォールドするハンドだと気が付きます。

あっ、この話ここでも教わったことがある!
>>ブラフターゲットを予測したブラフブロッカー
自分自身が相手のおろせそうなハンドを持っていた場合、相手がオートフォールドするハンドをブロックしていることになります。
相手が♦のフラッシュドローでコールしている可能性を下げるのです。
相手がバリューで付いてきている可能性が高まります
NOです。

質問⑥ブラフをするのに、信頼性のあるストーリーがありますか?

ストーリーは感覚にもよりますが、ここでジョナサン・リトルはストーリー性がないと述べています。

NOです。

議論がわかれる質問もあると思いますが、全体的に「NO」という結果がでました。

よってフローチャートに従えば、ここではブラフをしません。

フローチャートを知らなければ「Qハイだからとりあえずブラフだ!」とか、やっちゃってたかも…

フローチャート具体例②

あなたはBTNから「Q♦J♦」でオープン。
コールしてきたのはBBでタイトなプレイヤーです。

  • フロップ「K♥6♥3♠」
    BTNは0.33xのベット(cb)⇨BBはコール。
  • ターン「K♠」
    お互いチェックチェックでまわります。
  • リバー「2♣」
    相手はチェック。
    さて、あなたはどうしますか?

ボード「K♥6♥3♠K♠2♣」

フローチャートでブラフを「する・しない」を決めましょう。

さらに、ブラフするとしたら「大きく?小さく?」

質問①対戦相手はフォールドできますか?

問題文にタイトな相手とあるので、ここはYESです。

質問②あなたのハンドはショーダウンバリューがない状態ですか?

NOです。

あっ、さっきと同じ理論かな!
フロップでは♥のフラッシュドローの相手ならついてきます。
同じくフロップのベットに対して、相手がフラッシュドローでコールしている場合にはQハイでも勝てる可能性があるからです。

質問③あなたのレンジには多くのバリューハンドがありますか?

ボード「K♥6♥3♠K♠2♣」に対して、YESです。

BTNはレンジから見ると、6ヒット以上のバリューハンドを持っています。

質問④あなたのブロッカーは強く関連していますか?

NOです。

「Q♦J♦」はそこまで関連しているとはいえません。

質問⑤相手がオートフォールドするハンドをブロックしていませんか?

相手がオートフォールドするハンドの一つは♥でついてきたフラッシュドロー。

「Q♦J♦」は♥をもっていないので、フラッシュドローをブロックしていません。

なので、YES。

質問⑥ブラフをするのに、信頼性のあるストーリーがありますか?

ストーリーは感覚にもよりますが、ここではBTNがポケット「77」を持っているというストーリーを演じられます。

YESです。

数によるわけではないのですが、比較的YESが多いシチュエーションになりました。

なので、ここではブラフをします。

具体例②の続き-ブラフのサイズフローチャート

YESなら大きなサイズ、NOなら小さなサイズを選びましょう。

①ショーダウンバリューはゼロ?

ショーダウンバリューはフラッシュドローで付いてきた相手に勝てるのでゼロではありません。

NO

②相手はマージナルハンドを多く持っていますか?

BBはチェックでまわってきていてます。

「動画からではないですが、GTOウィザードをみてみるとBBはK・6・3・2ヒットの場合はリバーでベットしています。
ベットがない、ということはマージナルハンドではないのではないか?と推測できます。」

NO

③ナッツハンドをブロックしていますか?

NO

④相手の強いハンドを下ろそうとしていますか?

NO

⑤ナッツハンドをプレゼンできていますか?

NO

チェックチェックでまわってハンドがキャップされていると考えられるので、③④⑤はNOです。

ブラフのストーリーであったように、今回のBTNはポケット「77」のようなハンドを想定しています。

なので、「77」がバリューを取りにいくようなサイズで「ハーフポットサイズ」のブラフを選びましょう。

ブラフ頻度のストーリーは、そのままブラフサイズまで引き継ぐんだね!
フローチャートは以上になりますが、動画は続いています。
すべては紹介しませんが、ブラフができるレベル表と、どのようにそのレベルをアップしていくのかまでを紹介していきます。

リバーでブラフをするシチュエーションを学ぶ

特にリバーは多くの人にとってブラフ不足で知られています。

  • 多くのプレイヤーはリバーでブラフをすることを恐れている。
  • リバーでブラフするときにポット以上のサイズを使うことを恐れている。

あなたにとってこの意味は何を表すのか?

  • リバーでのアグレッションの高いプレーにフォールドする。
  • もっとバランスのとれた状態でリバーブラフをする。

この時点ですでにエクスプロイトプレイができるのです。

あなたはリバーでブラフをすることが問題ではないことを理解する必要があります。

初心者ほどブラフができないって言われているね…
>>初心者がブラフをしない理由

あなたがブラフをするから、相手がコールする。

対戦相手がリバーであなたにコールしてくれるようになるには、ブラフが必要なのです。

では、レベル別にブラフをするプレイヤーレベルを分けてみましょう!

リバーでブラフができるレベル表

リバーブラフのレベル表

  1. NO balance「バランスがない」
    リバーでブラフすべきではなく、バリューだけを打つと良い状態。
  2. Unbalanced「バランスが悪い」
    リバーブラフをするための明確なロジックがない状態。
  3. Somewhat Balanced「ややバランスが取れている」
    適度に、最も明らかな場面でリバーブラフができる状態。
  4. More balanced「よりバランスが取れている」
    心持ちリバーブラフが効果的な場面でもできる状態。
  5. Well-Balanced「バランスが取れている」
    必要に応じて明らかでない場面でも追加してブラフができる状態。
  6. Perfectly Balanced「パーフェクトなバランス」
    必要に応じて明らかでない場面でも熟練してブラフをする状態。
    GTO戦略をほぼ網羅しているプレイヤー。

この表からわかること。

  • 対戦相手が実践で十分にブラフすることはめったにない。
  • ブラフのバランスをより取れるようにしていくことがレベルアップにつながる。

そして、これらのレベルに応じて順番にあなたはオートフォールドする必要があります

多くの人はリバーブラフができない状態でとどまってしまうみたい…

では、どのようにバランスを上げていけばいいのでしょうか。

ブラフが上手になるためにやるべきこと

動画ではいくつかの具体例を出して考え方を教えてくれています。

例えばこちら。

「BBvsBTN」

  • BTNオープンでBBがコール。
  • フロップ「9♦7♣5♠」
  • BBチェック、BTNチェック。
  • ターン「2♥」
    BBがベット1.2x(ポット120%ベット)、BTNコール。

では、このシチュエーションではBBにとって何が落ちたときに優位になるのでしょうか?

ボードの特徴を掴んで考えていきます。

レインボーボードだし、BBはストレートドロー?そうなると8とか6かな。
表で見ると、8がもっともよい数字で次に6です。
ビックカードはほぼニュートラル。
もっとも悪い数字は9で、次に7・5と続きます。
この表に従うならば、良いカード「8・6」がでたときは高頻度でブラフができます。
ここから動画では「8」が出た場合のボードをGTO解析ソフトで調べていました。
分析から高頻度でブラフができるハンドや頻度やサイズなどを見つけ出すのです。
理論で理解して、そこからGTOで確認をして、サイズや頻度などについても調べてバランスをとっていく。
バリューとブラフの比率などについても動画で触れていました。

ブラフのレベルと講義内容から、ブラフ上達方法をまとめます。

  • ブラフチャートに従ってブラフをする理論がわかる⇨レベル2を超えた状態。
  • ブラフができる状態(レベル3~5)。
  • パーフェクトなバランス状態⇨ブラフハンドがわかる状態(レベルMAX)
レベル2を超えるだけでも、まずはブラフチャートの内容を理解している必要があるんだね!
これはあくまでフローチャートであり、GTO分析そのものではありません。
けれど、リバーでブラフをする力学を学べるチャートになっています。
海外戦略
>KKポーカーとは?

KKポーカーとは?

初心者はエムホールデムからスタート! ポーカーが上達した方に「KKポーカー」を紹介します。

「KKポーカー」とは?登録方法や注意点を紹介
詳細はこちら
「KKポーカー」とは?登録方法や注意点を紹介
詳細はこちら