ポーカーのフロップでペアボードになった場合。
多くの場合はフロップで数字がヒットしていません。
なので、体感的にはCBは下がる?
と思うのですが、実はGTO的にはCB頻度がかなり上がります。

なので、ペアボードのレイズについて学んでいこうと思います!
まずは役割がわかりやすいHU(ヘッズアップ)の場合を見て、次に6MAXのUTGvsBBを見ていく構成です。
(数字にはすべて約が付きます。)
ペアボード戦略!HU(ヘッズアップ)編
通常、CB頻度は50%ほどが平均と言われています。
ペアボードではどの数字が並んでいてもCB頻度50%を超えていることが多く、最も多い場合では95%CBを打つ場合すらあります。
ペアボードでのCB頻度が高い場合(HU編)
多いものをピックアップします。(座学④バレル編でも扱いました)
すべてレインボーボード(スートが3つ♥♦♣など)です。
「QQJ」CB頻度80%、小さいサイズが主。
「QJJ」CB頻度80%、小さいサイズが主。
「QQ9」CB頻度80%、小さいサイズが主。
「KK5」CB頻度85%、小さいサイズ一択。
「K55」CB頻度80%、小さいサイズ一択。
「Q55」CB頻度90%、小さいサイズ一択。
「J55」CB頻度95%、小さいサイズ一択。
「J44」CB頻度80%、小さいサイズが主。
「944」CB頻度80%、小さいサイズが主。
「955」CB頻度90%、小さいサイズが主。
「966」CB頻度80%、小さいサイズ一択。
「655」CB頻度85%、小さいサイズ一択。
「4・5・6」がペアになっているボードや、QJ絡みのボードはベット頻度が高くなります。
このように、80%を超えてくると自分のハンドはあまり関係なく打てるボードです。
「J55」の戦略を見てみましょう。
CB頻度が最も多いものの一つ「J55」の場合。
「J♥5♣5♦」
【フロップCB頻度95%、小さいサイズが主(90%)。
SBが小さいサイズ(ポット33%)をベットした場合のBBの戦略。
BB「コール50%、レイズ15%、フォールド35%」
BBのコールするハンド。(コール50%)
A・K・Q・J・5持ち、2ペア。
ヒットしてなくてもJより上のカードや、2ペアでは「22」でもコールできる。
BBのレイズするハンド。(レイズ15%)
5持ち、J持ち(頻度は低め)
74s64s63s43s42s(相手の5を比較的ブロックしているけれど、コールするには弱いハンド。)
⇨BBがレイズ50%を選択した場合。
SBの戦略。
「コール60%、フォールド40%」
J・5ヒットはコール。
「A・K・Q」+ハイキッカーでコール。
バックドアに絡みのあるスーテッドでコール。(ただし5より下の2・3・4キッカーはフォールドする傾向)
BBがレイズするハンド74s64s63s43s(42s以外)はコール。
BBレイズからSBがコールした状況。
- ターン「A♠」
BBのベット。
BBがレイズをしてインプルーブ(進展)した43s42s32sなどは中間サイズや極大サイズでベット、インプルーブしなかったハンドはチェック傾向。 - ターン「K♠」
BBのベット。
レイズしてインプルーブしなかったので、チェック傾向。
しかも、KはSBがコールしている可能性大なので特にチェック。 - ターン「8♥」
レイズしたハンドはフラッシュドローのみ50%ほどでベット。
ここでBBがチェックだった場合、SBは64s63s43sでブラフしていく。】
CBのベット頻度が95%でも、BBのコール率は50%でレイズするハンドは15%。
ペアボードでのCB頻度が低めな場合。(HU編)
ペアボードはそれでも頻度が高めなので55%くらいが低めになります。
「AAK」CB頻度55%、小さいサイズ一択。
「K88」CB頻度55%、小さいサイズ一択。
「J22」CB頻度55%、小さいサイズが主。
「887」CB頻度55%、小さいサイズ一択。
「977」CB頻度55%、小さいサイズ一択。
「833」CB頻度55%、小さいサイズが主。
「733」CB頻度55%、小さいサイズが主で中間サイズも多い。(2:1)
「922」CB頻度55%、小さいサイズが主で中間サイズあり。
「2・3」がペアになっているボードはベット頻度が低めになり、一部中間サイズがでてくる。
ミドルがペアになっているボードはベット頻度が低い傾向。
フロップツートーンの方がベット頻度は下がりますが、ここではレインボーボードを扱います。
CB頻度が低めの「AAK」の場合。
「A♠A♥K♦」
【フロップCB頻度55%、小さいサイズが主。
比較的JとQ持ちはチェック傾向。
SBが小さいサイズをベットした場合のBBの戦略。
BB「コール65%、レイズ5%、フォールド30%」
BBのコールするハンド。
A・K・Q・J持ち。
Tから下はバックドア付きでコール。
BBのフォールドするハンド。
ミドルコネクトハンド「T9o98o87o76o65o54o64s63sなど」
レイズ頻度はそこまで高くない。
32sがミディアムレイズ35%というのが一番高くて、他はするとしても低頻度。】
CB頻度が低めの「833」の場合。
「8♠3♥3♦」
【フロップCB頻度55%、小さいサイズが主。
比較的AKQ+ミドルキッカーがチェックより。
SBが小さいベットをした場合のBBの戦略。
BB「コール60%、レイズ10%、フォールド30%」
BBのコールするハンド。
8より数字が二つとも上の組み合わせのハンド(例T9oJToなど)
A・K・Q持ち、Jはバックドア持ち。
BBのフォールドするハンド。
8より下の組み合わせ(76o65o54oなど)。
バックドアなしのキッカーが8より下。(Q7oK5oなど)
バックドアがあってもキッカーが下のハンド。(T2s92s52s42s94s74sなど)
BBのレイズするハンド。
3持ちとストレートドロー。
10%なので意外なハンドは少なく、ストレートドローや8の一部や、フラッシュドロー+ストレートドロー、などでレイズ。】
ペアボード戦略6MAX編
どのくらいHUと違うのか、比較として少し扱ってみます。
「J55」
【UTGオープン、BBコール。
「J♠5♥5♦」
UTGのCB率50%、小さいサイズ一択。
UTGの小さいベットを受けたBBの戦略。
BB「コール30%、レイズ20%、フォールド50%」
BBがコールするハンド。
A・J持ち、ペア。
BBがレイズするハンド。
5ヒット、Jヒットの50%くらい。
80%以上レイズするハンド「A4sA3sA2sKQs、QTsQ9sQ8s64sなどのバックドア付き」
BBのレイズに対してコールできるSBのハンド。
SBコール頻度60%
「Jヒット、5ヒット。
ペアは全部コールできる。
Jより上の組み合わせ(KQ、AQs)」
BBのレイズ頻度が上がっています。】
「833」
【UTGオープン、BBコール。
「8♠3♥3♦」
UTGのCB率85%、小さいサイズが主。
UTGの小さいベットを受けたBBの戦略。
BB「コール25%、レイズ30%、フォールド50%」
BBがコールするハンド。
ペア、A+ハイキッカー(例AKoAQoAJなど)。
BBがレイズするハンド。
5ヒット、8ヒット。
8より上の数字2枚、9・T・J・Q・Kを組み合わせたハンド。
BBのレイズに対してコールできるSBのハンド。
SBコール頻度60%
「3ヒット、8ヒット。
ペアは全部コールできる。
AKoAQoはコール。
8より上の組み合わせのバックドア付き。(K9sはフォールド)」】
ペアボード戦略!HUでのCBは怖くない?!
HUのペアボードのベット率は高いのですが、レイズ頻度は6MAXに比べるとそこまで高くない、ということがわかりました。
同じようなボードで6MAXの場合には、レイズが返ってきます。

HUでペアボードの場合には、レイズをそこまで気にしなくてもいい?という結果でした。
95%のフロップCBに対してレイズが15%。
6MAXの場合はフロップCBに対して、コールよりもレイズの頻度が高いことがあります。
ごく一部しか調べていないので、なんとも言えませんが、違いがあることは明確です。