ターンCB(コンティニュエーションベット)のフローチャート紹介|ジョナサン・リトルのYouTube動画より

このブログではJonathan Little(ジョナサン・リトル)のYouTube動画を紹介してきました。

前回19作目「Playing the River in No-Limit Hold’em」
>>リバーのプレイ方法

今回20作目。

「Turn Continuation Betting」
ターンのCB(コンティニュエーションベット)のフローチャート紹介

参考にした動画はこちら。

ターンのCB⇨フロップでのアグレッサーがターンでも続けてベットすること。
コーラー側は何かを持っているのでコール。
その結果、お互いのエクイティが近くなるので、ターンはポラライズされたベット戦略を使います。
(ポラライズ⇨二極化。ハンドが強いか弱いかのどちらか。)
ターンベットは大きなサイズになってくるから、しっかり勉強したいね!
(このターンCB戦略も、あくまでジョナサン・リトル流の基礎知識としてお読みください。)

ターンCBを決めるターンカードの分け方

ターンのカードがあなたと相手のレンジに与える影響を考えます。

ターンカードの4タイプ

  • オーバーカード
  • ドロー完成
  • ボードのペア
  • ブランク(ラグともいう。影響が薄いカード)
カードの特徴と、そのカードがどちらにとって有利なのかを見てターンでのCBにつなげていきます。

ターンカードのエクイティ分け

ターンカードはレンジのエクイティを上げるのか、下げるのか、中立的なのかを判断してベットを決めていきます。

アグレッサー側にとって良いカード

フロップのアグレッサー側にとって良いカードというのは、レンジアドバンテージナッツアドバンテージを上げるカードです。

  • レンジアドバンテージがあるカード
  • ナッツアドバンテージがあるカード

(ナッツアドバンテージ⇨ナッツ級のコンボ数が相手より多い状態のこと)

ポジションごとに違うカードになるので、具体例から見ていきます。

良いターンカード(エクイティを上げるカード)
UTG vs BBのUTG側にとって良いカード

  • 「K♣8♥4♠」+「A♠」
    「K」がフロップでヒットしていなかったとしても「A」によってUTG側にヒットしているハンドが増える。
  • 「8♦5♥2♣」+「K♥」
    「K」ヒットはUTG側にとって多い。
  • 「A♠Q♦T♣」+「J♠」
    「J」によってUTG側のナッツアドバンテージが増える。
カードのタイプとレンジで考えていくんだね

アグレッサー側にとってニュートラル(中立的)なカード

レンジアドバンテージを変えないカード(ニュートラル)は、ベットとチェックをまぜます。

ニュートラルターンカード
UTG vs BBの両者にニュートラルなカード

  • 「9♦7♣5♠」+「9♥」
    トップペアなので続けてCBを打てるカード
  • 「K♠K♥6♦」+「T♣」
    ナッツに変化がなさそうなカード
  • 「A♠J♥5♠」+「2♥」
    多くのAXを持っていた場合に強さに変化がなさそうなブランクカード
ブランク(ラグ)カードに着目したいね

アグレッサー側にとって悪いカード

相手のレンジアドバンテージをあげるカードは、こちら側のチェックが増えます。

悪いターンカード(エクイティを下げるハンド)
UTG vs BBのUTG側にとって悪いカード

  • 「J♥7♦3♠」+「7♠」
    セカンドヒットのペア
  • 「K♦9♦5♣」+「5♥」
    ボトムヒットのペア
  • 「9♣7♥5♠」+「6♦」
    1枚でドローが完成するカード。
    相手にナッツアドバンテージがある。
  • 「7♣5♠3♦」+「4♠」
    ローボードでドローが完成するカード。

ミドルやボトムヒットカードのペア、対戦相手のドローハンドなど。

これらの分類分けを使って、ターンのベットフローチャートを見ていきます。

ターンCBのフローチャート

ターンのベットはターンカードのエクイティと、自分のハンドとを考えてベットを決めます。

自分のハンドを4つに分類

  • プレミア
  • ドロー
  • マージナル
  • ジャンク(ゴミ手)

この分類と合わせて、先ほどの良いターンカード・ニュートラルカード・悪いターンカードごとのベット頻度をみていきます。

フロップでのベットを復習したくなったら、これも読んでみてね!
>>フロップでの適正ベット額について

ターンのベット頻度

ターンのベット頻度

  • 良いターンカード
    ベット頻度60%以上
    ・プレミア
    ・ドロー
    ・マージナル
    ・ジャンク
    例(UTG vs BB)
    「K♠K♥6♦」+「A♠」
    「Q♠T♠5♠」+「K♣」
    「9♦7♣5♠」+「J♦」
  • ニュートラルカード
    ベット頻度40~60%
    ・プレミアム
    ・ドロー

    「A♠J♥8♠」+「7♥」
    「J♠6♣2♦」+「8♦」
    「9♦7♣5♠」+「J♦」
  • 悪いターンカード
    ベット頻度40%以下
    ・プレミアム
    ・ドロー

    「Q♠T♠5♠」+「A♠」
    「K♥7♠5♦」+「6♣」
    「9♦7♣5♠」+「5♥」

OOPの場合はベット頻度をさらに下げます。

頻度の次はサイズです。

ターンのベットサイズ

基本のサイズは2つ

  • スモールベット<33%より下
  • ラージベット>50%より上

(あくまで基本のサイズです。)

ターンベット

サイズを決めるときには、ナッツアドバンテージを考えましょう。

  • ナッツアドバンテージがある
    YES⇨レンジがコネクトしている?
    ・NO⇨小さくベット
    ・YES⇨大きくベット
  • ナッツアドバンテージがある
    NO⇨小さくベット

ベットとコールとレイズについてはこちらでも扱いました。
>>ベットorレイズorフォールドのフローチャート

コネクト⇨相手が強いハンドを持っていそう。

相手にレンジがコネクトしていないと、大きなサイズをベットしたところでバリューがとれないのでスモールベットを選びます。

コネクトの一言だけだけど、ここで相手のハンドを読むんだね!

ターンCBの具体例

ターンのCBの具体例をみていきます。

具体例①ターン「UTG vs BB」フロップ「A♠J♥5♠」

UTG vs BB
「A♠J♥5♠」
BBチェック、UTG0.33xベット、BBコール。
ターンのカード表。
(動画では「LJ(ロージャック)」ですが6人テーブルならUTGのポジションです。)

UTGのターンカードのエクイティ表です。

(表が見えにくい場合、動画10分40秒の個所
オレンジ⇨エクイティ低い
緑⇨エクイティ高い)

私たちはフロップでCBをたいていレンジで打って、対戦相手は良いカードでのみコールします。

ターンで、アグレッサー側は「7♣8♣」とかジャンクを持ってるけど、相手はそういうハンドはフォールドしていることも考えるよ

表は50が基本になって、それより数字が高いとエクイティがあり、低いとエクイティがないと見ます。

Jはもっとも悪いカード。
フロップでオーバーフォールドしがちな人でもJヒットの多くはコールしているので、セカンドヒットのトリップスになりやすいカードです。

5も相手が持っている可能性が高く、さらにローカードは相手のストレートドローを作りやすくします。

なぜAがバットカードかというと、Jヒットや5ヒット、他のローペアのエクイティを強化させるからです。

「UTG vs BB」フロップ「A♠J♥5♠」ターン「6♣」GTOウィザード分析

(動画と同じ数字をGTOウィザードを使ってみていきます。「6MAX、100bb、general、nl500」)

BBチェック、UTG0.33xベット、BBコール。
ターン「6♣」の図。

UTGのターンCB率50%。
オーバーベット45%(紫色)、ミディアムベット4%、スモールベット1%」

UTGのベット頻度は50%ですが、ベットする場合にはほぼオーバーサイズが選ばれています。
(画面はほぼ紫色)

ボードにあまり影響を与えない「6♣」がでたときなど、大きく打ち込みます。

  • ナッツアドバンテージがある
    YES⇨レンジがコネクトしている?
    ・YES⇨大きくベット

ブランクカードは、まだフロップでのナッツがそのままナッツになっているので、ナッツアドバンテージはUTG側にあります。

BBはフロップでコールしているので、そのままコネクトしていそうなボードです。

「UTG vs BB」フロップ「A♠J♥5♠」ターン「T♠」GTOウィザード分析

BBチェック、UTG0.33xベット、BBコール。
ターン「T♠」の図。

UTGのターンCB率43%。
「オーバーベット0%、ミディアムベット21%、スモールベット21%」

先ほどの場合とかなりベットサイズが違ってきます。

AJ5Tで♠が3つそろったとき、特にハイカードのボードで♠がそろっているときは、こちら側のフラッシュが少なくなります。

UTG側はAでオープンしたとしても、多くがAXsなので、フロップ時点でAがヒットしていた場合には♠のフラッシュドローはありません。

ナッツアドバンテージがないので、ベットするとしても小さなサイズです。

「UTG vs BB」フロップ「A♠J♥5♠」GTOウィザード分析全体分析

BBチェック、UTG0.33xベット、BBコール。

  • ターンのスートが♠の場合。
    ♠(J♠以外)⇨UTGのベット頻度40%~30%で0.5xサイズが多い。
  • ターンがストレートを作る♣の場合
    K♣⇨ベット頻度35%0.5xベットが多い
    Q♣⇨ベット頻度35%0.5xと0.75xが同じくらい
    T♣⇨ベット頻度65%0.75xが多い
  • ターンがストレートを作らない♣の場合
    9♣8♣6♣⇨ベット頻度50%1.25xが多い
    7♣⇨ベット頻度50%1.75xが多い
  • ターンが相手にストレートを作る♣の場合
    4♣⇨ベット頻度35%1.25xが多い
    3♣2♣⇨ベット頻度40%1.25xが多い
  • ターンでフロップと同じ数字
    J♠⇨ベット頻度25%でベット2.5xサイズが多い(ポラライズ)
    J♣⇨ベット頻度35%でオーバーベットとミディアムベットが同じくらい
    A♣⇨ベット頻度65%0.33xベットが多い
    5♣⇨ベット頻度40%0.5xが多い

先ほどの表でのエクイティが同じくらいであっても、ベット頻度やサイズは違っています。

相手にとって有利だと思えるハンド「J♠」などはベット頻度は低いのですが、ベットする場合は2.5x(ポットの250%)とUTGはかなり大きなサイズを使うようです。

ターン「4・3・2」はストレートを作るのですが、 BB「43s42s32sのスート持ち」の多くがフロップでレイズを返しているので、この場合、ターンでストレートを作られている可能性はその分減っています。

分析だから細かく書いてるけど、ここは大きいサイズ・小さいサイズとか、分けるといいかも!

具体例②BTN vs BB「9♦7♣5♠」

BTN vs BB
BTNオープン、BBコール。
フロップ「9♦7♣5♠」
BTNは0.66xベットして、BBはコール。

BTNの比較的大きなベットにBBはコールしてきました。

BTNのターンカードのエクイティ表です。

(表が見えにくい場合、動画19分の個所
オレンジ⇨エクイティ低い
緑⇨エクイティ高い)

オーバーカードはこちらにとって有利な傾向。
ローカードはほぼこちらにとって悪い傾向。

前の例題よりも、BTNオープンなのでレンジが広くなっています。

BTN vs BB「9♦7♣5♠」ターン「2♥」の場合:GTOウィザード分析

(動画と同じ数字をGTOウィザードを使ってみていきます。「6MAX、100bb、general、nl500」)

BTN vs BB
BTNオープン、BBコール。
フロップ「9♦7♣5♠」
BTNは0.75xベットして、BBはコール。
(BTNのCB率50%で内訳として0.75xが20%ともっとも頻度が多い)

ターンで「2♥」がでた場合。

BTNのターンベット率55%でそのうちのオーバーベット率(1.25x以上)が52%!

ベットする場合はほぼオーバーベット一択。

ターンでドローなどでベットするときはポラライズされた大きなサイズのベットを使います。

多くの人はハーフポットや60%ポットをベットしてしまいますが、それは大きなエラー

もしBBが7や5をもっていて、ハーフポットサイズだったら簡単にコールされてしまいます。

ポットオッズ的にもBBがコールしてよいハンドになってしまい、こちらにとってマイナスです。

オーバーベット一択とかは驚き!
「ちなみに、BTNが頻度の多い1.75xベットを選択したとして、BBは『9ヒット+ハイキッカー』はコール、『ボードヒット+ドロー』、役完成は残りますが、その他はフォールドしています。」

BTN vs BB「9♦7♣5♠」ターン「J」の場合:GTOウィザード分析

BTN vs BB
BTNオープン、BBコール。
フロップ「9♦7♣5♠」
BTNは0.75xベットして、BBはコール。
(BTNのCB率50%で内訳として0.75xが20%ともっとも頻度が多い)

ターンで「J♦」がでた場合。

BTNのターンベット率70%で、頻度がもっとも多いのが0.5xベットで37%、次に0.75xベットで29%。

多くがミディアムベットです。

BTNはフロップで多くのKハイ、Qハイ、Jハイを持っているので、Jはレンジアドバンテージを上げますが、ナッツは増やしません。

理論と分析でターンを上達させていくんだね!
ターンベットの次は、ターンのCBを受けた場合をみていきます。

ターンでCBを受けた場合

ターンCBをコールするフローチャート

ここでも自分のハンドを4つに分類します。

  • プレミア
  • ドロー
  • マージナル
  • ジャンク(ゴミ手)

(動画25分30秒の個所)

  • ジャンク(ゴミ手)⇨フォールド
  • マージナル⇨コール
  • プレミア・ドロー⇨ナッツアドバンテージがある?
    YES⇨レイズ
    NO⇨コール

コールするときにIP(インポジション)の場合はコール頻度を増やします。

レイズするときに、IPは2.5x以上のベット、OOPなら3x以上のベット
(OOPの場合の方がレイズのサイズが大きくなります。)

SPRが深くなるほど、レイズを増やします。
SPR⇨ポット額に対する残りスタックの比率。
(ディープスタックの時、あなたが大きなベットで始めれば見返りも大きくなります。)

ターンCBへのアジャスト

  • IP(インポジション)の場合
    あなたは自分のエクイティが良いか判断しやすい。
    この優位性はあなたにとってMDF(最小防御頻度)よりコールができるようになるし、レイズはそれほどしなくてもよくなる。
  • OOP(アウトオブポジション)の場合
    あなたは自分のエクイティを判断するのが難しくなる。
    MDFよりも少なくコールして、レイズを多くする。

ターンのCBが大きくなればなるほど、あなたはチェックレイズを少なくします。

例えば、ボード「975J」 レインボーであなたが「QJ」でレイズしたときに、リレイズが返ってきたらとても危険なスポットになります。
なので、大きくベットしておけばその危険が減ります。

GTO分析的には、大きなベットに対してリレイズやチェックレイズはあまりありません。

なので、大きなベットに対してレイズが返ってきたらGTO分析から外れているとか、ナッツと考えてよさそうです。

多くの人はターンでポットオーバーベットをしてきませんし、された場合はスーパーナッツの確率が高かったとジョナサン・リトルは述べています。

逆に大きなベットは危険を避ける!

ターンのCB(コンティニュエーションベット)のフローチャート紹介まとめ

ターンのカードがどんなカードか判断します。

ターンカードの4タイプ

  • オーバーカード
  • ドロー完成
  • ボードのペア
  • ブランク(ラグともいう。影響が薄いカード)

ターンのカードとレンジ全体を見て、レンジアドバンテージとナッツアドバンテージがどちらにあるか判断します。

  • レンジアドバンテージ
  • ナッツアドバンテージ

レンジアドバンテージがある場合に、ベット頻度が高くなる傾向。

ターンのベット頻度

  • 良いターンカード
    ベット頻度60%以上
    ・プレミア
    ・ドロー
    ・マージナル
    ・ジャンク
  • ニュートラルカード
    ベット頻度40~60%
    ・プレミアム
    ・ドロー
  • 悪いターンカード
    ベット頻度40%以下
    ・プレミアム
    ・ドロー

ナッツアドバンテージがある場合に、ベットサイズが大きくなる傾向。

  • ナッツアドバンテージがある
    YES⇨レンジがコネクトしている?
    ・NO⇨小さくベット
    ・YES⇨大きくベット
  • ナッツアドバンテージがある
    NO⇨小さくベット

(あくまで基本の考え方になります。)

力学がわかればオーバーベットもできるようになりそう!
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