「コールorレイズorフォールド」のフローチャートを紹介|Jonathan Littleの動画翻訳まとめ

このブログではJonathan Little(ジョナサン・リトル)のYouTube動画を紹介してきました。

前回11作目は「Deciding To Call With A Bluff Catcher」
>>ブラフキャッチのフローチャート

今回12弾目。

「How To Decide WHEN To FOLD,CALL or RAISE」
「コール・フォールド・レイズの決め方」

参考にした動画はこちら。

私はチェックレイズがうまく出来てなかったから、勉強したいな!
動画で紹介されていたベットレスポンスのフローチャートはこちら。
チェックレイズ
(この画像だと見えにくいですが、動画では10分30秒の個所にあります。)
ベットに直面した場合
  • ジャンク(ゴミ手)⇨フォールド
  • マージナルハンド⇨コール
  • プレミア役・ドロー⇨ナッツアドバンテージのあるなし
    ナッツアドバンテージがある⇨レイズ
    ナッツアドバンテージがない⇨コール
ナッツアドバンテージ⇨ナッツ級のコンボ数が相手より多い状態のこと
チェックレイズはプレミア役とドローでナッツアドバンテージを考えるんだね!

コールやレイズできる必要勝率(MDFについて)

フローチャートを見ていく前に、MDFについて動画では解説しています。

MDFは「Minimum Defense Frequency」の略。

直訳すると、最小防御頻度

MDF⇨最小防御頻度(コールまたはレイズできる必要勝率)
MDF=1-bet/(bet + pot)

コールやレイズ、フォールドの頻度が計算できます。

防御するのに全部が計算じゃないから、目安って感じで捉えてね!
問題です。
ポットに$100。
相手は$100と、ポットベットをしてきました。
このとき、あなたが防御(コールやレイズ)しなければいけないのはどのくらいでしょうか?
MDF=1-bet/(bet + pot)
この式を使っていきます。
式に当てはめていくと、MDFは50%になりました。
50%でコールやレイズをすればいいんだね!
もう一問やってみましょう。
ポットに$100。
相手は$20をベットしてきました。
このとき、あなたのMDFは何パーセントでしょうか?
解答を見てみます。
答えは83%です。
ただし、このMDFは計算であって、実際のプレイではより気を付けなければいけない点があります。

MDFで気を付けること

MDFを計算すると単純にわかることは2つ。

  • 小さいベットに直面したときはワイド(広め)に防御。
  • 大きいベットに直面したときはタイト(堅め)に防御。

計算以外で気を付けることはこちら。

  • アウトアブポジションにいるときはMDFよりタイトにする。
  • ポットオッズも意識する。

例えば、UTGやHJからの強いレンジと思われるものに関しては、BBでのディフェンス頻度は低くなります。
>>BBを守る

それに対して、SBvsBBのディフェンス頻度は高い傾向にあります。
>>「SB vs BB」

このMDFとは違い、よく使われる計算方法がポットオッズです。
動画ではこちらを参照にしてくださいと述べていました。
>>ポットオッズとエクイティ
またこのブログでも扱っていく予定です。

MDFとポットオッズ

(この段落は動画には載っていません)

MDFよりもポットオッズの方が知られているかもしれません。

pot odds =call/(bet + pot + call)

先ほどと同じく、ポット$100で相手が$100をかけてきた場合を見ていきます。

100/(100+100+100)=100/300≒0.33

約33%なので、3回に1回コールすればポットのオッズに合うという計算になります。

あれ?MDFだと50%だったのに…
MDFはベットに直面したときに、相手のブラフに利用されないために防御しなければいけない最小防御頻度です。
MDFを考える場合は、相手のブラフがしっかりとある状況で使われます。
ポットオッズもMDFも、相手にブラフがないと思えばそれに従わなくてもかまいません。
相手にブラフがあったり、Unkonwn(よく知らない相手)に直面したときに参考にできる考え方がMDFやポットオッズです。
ブラフがない相手なら相手のバリューベットレンジを想像して、それに勝てそうならコールかレイズだね!
相手のレンジによってMDFやポットオッズを考えます。
また、MDFを計算するのが大変だと思う方は、確率を覚えてしまえばいいかもしれません。
相手がポットベット⇨MDFは50%
相手がポット50%ベット⇨MDFは67%
相手がポット20%ベット⇨MDFは83%
よくベットされるサイズから暗記するのもよい方法です。

コール・レイズ・フォールドのフローチャート

「コール・レイズ・フォールド」のフローチャートに戻ります。

これらを選択するときに、意識する4つのポイントを解説!

「コール・レイズ・フォールド」を選択する要素4つ

  • ハンドタイプ
  • ナッツアドバンテージとレイズ
  • スタックの深さ
  • ポジション

ハンドタイプ

ハンドタイプを3つに分けます。

  1. ジャンク(ゴミ手)
  2. マージナル
  3. プレミア・ドロー

ジャンク

ジャンクはフォールドです。

ジャンクの具体例として、数字の1つだけがオーバーカード、バックドアドローもない、コネクトしているボード(JT9)などでポケット22。

これらのハンドを持っているときは、フォールドです。

ただし、ボードのタイプによってはジャンクがマージナルに傾いていることもあります。
>>ブラフキャッチのフローチャート

Kハイでコールすることもあるよ!

マージナル

マージナルなハンドはコールです。

マージナルハンドの具体例は「ミドルペア、ボトムペア、トップペア+バットキッカー」などです。

トップヒットでも、バットキッカーだとマージナルなんだね!

プレミア・ドロー

プレミア役やドローはコールかレイズを検討しましょう。

具体例としてはプレミア役「セット、2ペア、ストレート、オーバーペア」。

ドローはストレート&フラッシュドロー、オーバーカードのフラッシュドローなど、複合しているとなお良いです。

そして、コールとレイズを分けるのが「ナッツアドバンテージ」になります。

ナッツアドバンテージとレイズ

ナッツアドバンテージを持っている場合、プレミアムとドローでレイズをしましょう。

持っていなければ、コールにとどめます。

ナッツアドバンテージ⇨ナッツ級のコンボ数が相手より多い状態のこと

(※ただしレイズ頻度が0ということはありません。ナッツアドバンテージをそこまでもっていなくてもナッツ級が想定できる場合にはレイズがあります。

レンジアドバンテージによってもレイズ頻度が上がってきます。)

具体例として、UTGvsBBでボード「J66」。

UTGはレンジに6をほぼ持っていません。

なのでここはBBがレイズをできるシチュエーションです。

(※ただしUTG側が「JJ」という一番上のナッツをもっているというアドバンテージも考えられるので、この場合にはレンジの優位性とナッツアドバンテージの両方を考えています。)

UTGvsBBでボードが「AKJ」などの場合、UTGにとってナッツアドバンテージがある(BBはAAやAKでは3betしている)のでBBはコールにとどめる頻度が高くなります。

次に、レイズをするサイズを見ていきます。

ポジションからレイズのサイズを決める

レイズサイズ

  • IP(インポジション)≧2.5x previous BET(直面しているベットの2.5倍)
  • OOP(アウトオブポジション)≧3x previous BET(直面しているベットの3倍)

OOPからベットすると相手が警戒するので、IPの相手はよりコールを選択します。

なので、ポットを構築したい場合に、OOPは大き目なサイズを選択します。

レンジとボードからレイズのサイズを決める

レイズサイズ

  • 相手が強いハンド(コネクトしている)を持っていそう⇨大きくレイズ
  • 相手が弱いハンド(コネクトしてない)を持っていそう⇨小さくレイズ

相手が明らかに強いハンドを持っているときは、大きくレイズします。

例えば、「K♠J♠4♣」の場合はオリジナルレイザー側にとって有利です。

この場合、少なくともOOP側はポットの70%をチェックレイズ!

チェックレイズは、チェックしてから相手のベットが来た場合にレイズすること。
だから、OOP側しかチェックレイズできないんだね!
(IPの場合、OOPからのレイズにさらにレイズすることをリレイズといいます。)
なぜ大きなサイズにするかというと、絡んでいるボードでは彼らは何かしらを持っているのでフォールドしたくないと考えています。
小さいサイズだとコールされるし、絡んでいればインプライドオッズが見込めます。

逆に、相手が強いハンドを持っていそうにない場合は小さくレイズをしましょう。

例えば「7♠5♣4♦」の場合、コーラーのBBにより有利。

この場合は、だいたいポットの40%くらいのレイズです。

相手は不利な状態でも、サイズが小さければコールしてくれる可能性が増えます。

チェックレイズをGTO分析から考察

(この段落は動画には載っていません。)

GTOウィザード分析では、ペアボードの分析をしたときにチェックレイズサイズや頻度に違いがありました。
>>ペアボードチェックレイズ分析

UTGvsBBでUTGから0.3x(ポット30%)ベットがあった場合のBBのチェックレイズ頻度です。

  • 「22A」「22K」レインボー
    BBのレイズ頻度約11%。
    レイズのサイズはほぼ大きなサイズを使う。
    この場合、相手がAやKをヒットしている可能性が高いので、それらに対応させた大きなサイズのチェックレイズをしていると考えられる。
  • 「229」「228」「227」「226」「668」「559」「558」レインボーなど。
    BBのレイズ頻度約28%。
    BBに有利なボードなので、レイズ頻度が高くでていると考えられる。
  • 「AAK」「AAQ」レインボー
    BBのレイズ頻度約5%。
    UTGにナッツアドバンテージがあるので、チェックレイズ頻度が低いボードだと考えられる。

ボードの性質や相手のレンジ、IPやOOP、ナッツアドバンテージなどからGTO分析を考えると、それらから説明できる分析結果が多々あります。

なんでGTOウィザード分析はこんな結果なんだろうって、考察できるね!

スタックの深さ

スタックの深さ

  • ディープスタック(深いスタック)⇨ワイドにコールして、レイズは大きめ
  • ショートスタック(浅いスタック)⇨タイトにコールして、レイズは小さめ

この2つの傾向をみていきます。

ディープスタック

ディープスタックの場合、インプライドオッズを含むハンドで広くコールします。
>>インプライドオッズとは

レイズは大きめ

バックドアストレートでコールして、役を作った場合は大きなインプライドオッズが見込めます。

ショートスタック

インプライドオッズを含むハンドでタイトにコール。

レイズは小さめ。

もしバックドアでフラッシュを作ったとしても大きな利益は見込めないからです。

レイズを返すことで、ポット構築に十分なサイズになります。
>>ジオメトリックサイズとは

ポジション

ターンで進展(インプルーブ)に失敗した場合、それでもMDFの考え方をすれば、ある程度は防御しなければいけません。

ターンでインプルーブに失敗したら。

  • OOP⇨レイズをする傾向がある。
  • IP⇨コールする傾向がある。

OOPはターンで発展に失敗した弱い手を扱うときにレイズやチェックレイズをする傾向があります。

そうしなければ、IPがレイズをする度に、あなたはフォールドすることになってしまいます。

チェックレンジが弱いって初心者あるあるかも!
そのために、「ターンOOPでチェック⇨相手にベットされる」ことを想定して、あなたはいくつかのチェックレイズを構築しておかなければいけません。
OOPの場合は特に、その弱点は突かれやすくなってしまいます。
IPならば防御でコールする傾向があります。
ターンでもバランスをとって戦いたいね!

GTOソリューションを見てみると、多くのOOPはレンジアドバンテージやナッツアドバンテージがあるときにチェックレイズ頻度が高くなっています。

「コール・フォールド・レイズ」のフローチャートまとめ

チェックレイズ
(動画では10分30秒の個所。)
ベットに直面した場合。
  • ハンドタイプ
    ジャンク(ゴミ手)⇨フォールド
    マージナルハンド⇨コール
    プレミア役・ドロー⇨ナッツアドバンテージのあるなしで「コールかレイズ」
  • ナッツアドバンテージとベットサイズ
    ナッツアドバンテージがある⇨レイズ
    ナッツアドバンテージがない⇨コール
    レイズサイズ
    IPは前のベットの2.5倍以上。
    OOPは前のベットの3倍以上。
    相手にコネクトしているボード⇨大きくレイズ
    相手にコネクトしていないボード⇨小さくレイズ
  • スタックの深さ
    ディープスタック⇨より広くコールして、レイズは大きめ
    ショートスタック⇨タイトにコールして、レイズは小さめ
  • MDFによるポジションのレンジ構築
    IP⇨コールする
    OOP⇨レイズやチェックレイズを構築する

何人かの人々はマージナルなハンドでチェックレイズやリレイズをしています。

ほかの人はナッツでなければレイズしなかったりも。

またある人は強すぎるドローだけチェックレイズやリレイズを返したりします。

そういった弱点を、フローチャートによってなくしていきましょう。

よりバランスの良いプレイが構築できるかも!
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