このブログではJonathan Little(ジョナサン・リトル)のYouTube動画を紹介してきました。
前回7回目「How To Stop losing With Pocket Jacks」
>>「JJで負けなくなる2つの方法」
今回はジョナサン・リトルのYouTube動画紹介の第8弾!
When TO FLOAT[Poker STRATEGY]
フロート戦略を学ぶ
参考にした動画はこちら。
(ブログということでわかりやすさを重視しますので、そのままを理解したい人は動画をご覧ください。)
ベストハンドになることを願ってコールしたり、ブラフすることを念頭にコール。
- フロートはインポジションの方が良い
- フロートをするルール
- フロートの具体的なハンド
- フロートのターン・リバー戦略
これらを学んでいきます。
フロートはインポジションの方が良い理由
フロートはどんなときにやればいいでしょうか?
理想を言えば、対戦相手がターンで素直な反応を見せてくれるときにやりやすいのです。

反応を見るためにもフロートはインポジションで行った方が良いです。
アウトオブポジションでは相手の反応がわかりません。
あなたがアウトオブポジションからレイズをしたいとき、相手の情報がとても少なくなります。
しかも、もしあなたがターンでチェックを選択した場合。
相手は簡単にショーダウンを見に行って、ブラフキャッチができますし、バリューベットをすることができます。
インポジションでのプレイ
例えば、UTGがオープンした場合の「COやBTNコールからのプレー」、SBがオープンした場合の「BBコールからのプレー」がインポジションになります。

フロートのルール
フロートのシチュエーションによるルールをあげていきます。
フロートがタイトになるシチュエーション
以下のシチュエーションで、フロートはよりタイトに行います。
- マルチウェイポットの場合
- 大きいベットがあった場合
- スタックサイズが浅い場合
マルチウェイポット
マルチウェイポットの場合、フロートはよりタイトに行いましょう。
強いドローでだけコールすることもあります。
フロートする側はあくまでコーラーで、レンジアドバンテージを持っているのはオリジナルレイザー側です。
そもそもが不利なので、マルチウェイの場合は慎重になりましょう。

相手のベットが大きいサイズだった場合
相手のベットが大きいサイズだった場合も、フロートはよりタイトに行います。
大きなベットの場合、たびたびその後も続けてベットされるからです。
なので、インプライドオッズが減っていきます。
インプライドオッズ⇨隠れたオッズのこと。
>>インプライドオッズとは
相手がドローで大きく打っていた場合に、ハンドが揃えば強い手、揃わなければこちらからのベットにはコールしてくれません。
スタックサイズが浅い
スタックサイズが浅い場合もフロートはよりタイトになります。
この場合もインプライドオッズが見込めないからです。
かつ、対戦相手は簡単にマージナルハンドでベットしてきます。

フロートをするハンド例
フロートをするのに良いハンド例はこちら。
- フラッシュドロー
- オープンエンドストレートドロー
- ガットショットストレートドロー
- バックドアフラッシュドロー
- ツーオーバーカード
- バックドアストレートドロー
これらよりも弱い場合、その多くはフロートすべきではありません。
トータルで見てゴミ手の場合はフォールドしましょう。
フロートをする場合、これらが複合しているとより良いです。

オーバーカード+複合
例えば、あなたは「98」を持っていてボードが「QJ3」。
ボードに「T」が落ちた場合、相手が強気だった場合には上のストレートを作られていることもあるのです。
逆に、「652」のボードで「98」を持っていれば、上ストレートなので安心です。
ストレートを作らなくても、オーバーカードでトップヒットになれば戦いやすくなります。
ポジションによる違い
ポジションによる違いもあります。
アウトオブポジションならチェックレイズが多かったり、インポジションならコールなど、ポジションによって戦略も変えましょう。
数字が低めのフラッシュドローの場合、相手のレンジが弱そうなときにだけ有利に働くということもあります。

ツーオーバーでコールした結果、自分がリバーでQハイの場合なども、相手のレンジが弱そうなときにブラフを検討しましょう。
>>ブラフ決定のチャート記事はこちら。

ランダムなカードでフロートすべきではありません。
例えばKハイのみや、一枚だけオーバーカードなど。
他にも、弱すぎるようなドローなども、場合によってはフォールドです。
具体例でみていきます。
フロートの具体例
(※レンジによって例にあげた悪い手もコールレンジに入ることは多々あります。
ここにある具体例は考え方の具体例です。
ポジションごとのレンジを読んで、そのつどコールレンジは考えていきましょう。)
「この手でコールしたら、ターン・リバーと続けて自分にはプレイできるのか?」
と想像しながら、悪い手と良い手の傾向を考えていきます。
Aハイボード
ボード「A♠7♠6♥」
- 良い手「J♠T♠」「K♥T♥」「98」「T8」
- 悪い手「Q♥4♥」「Q♣J♣」「K♦2♦」
悪い手はターンで続けてベットされた場合にコールするのが難しい手です。
バックドアフラッシュドローのみの場合もフォールドです。
QやKをヒットさせたとしてもボードにAが出ているので、続けてのベットにはコールできません。
ペアボード
「7♣7♦2♣」
- 良い手「AK」「K♣Q♣」「98」「86」
- 悪い手「K♥Q♥」「65」「43」
ペアボードではAハイのエクイティが高くなるので「AK」は良い手です。
「65」や「43」もエクイティが低い傾向にあります。
(動画では「K♥Q♥」が悪い手にありましたが、GTOウィザードではシチュエーションによってコールが多くなっています。
65・43もシチュエーションによって、バックドアがある場合はコール。
「772」の場合、Aのエクイティが高くなるのでバックドアがある「AX」はコールする傾向にあります。)
「722」の場合など、お互いに2が少ない場合は7より上のオーバーカードのコールレンジが広がります。
モノトーンボード
「Q♠T♠7♠」
- 良い手「9♠9♥」「A♠2♣」「K♥J♥」「9♥8♥」「J♠8♠」
- 悪い手「2♥2♠」「A♣2♠」「J♥8♥」
ここでのJ8のガットショットはフラッシュドローに負けてしまうので、あまり良い手とは言えません。
「A2」もA♠はナッツになりえますが、2♠はフラッシュになったときに困ってしまうハンドです。
(GTOウィザードでは、モノトーンボードのストレートドローでは大きいサイズのブラフがあります。)
ローボード
ここではターンを想像してみます。
「6♠5♠2♣」
- 良い手「J♠T♠」「87」「98」「AK」「Q4」「Q♣J♣」
- 悪い手「J♥T♥」「Q♦7♦」
ターンでA♦が落ちた場合や、4・3・8・9が落ちた場合、「良い手」でコールしたハンド群は比較的エクイティが高くなります。

Kハイボードレインボー
「K♣7♥4♦」
- 良い手「65」「85」「AQ」「Q♣J♣」「9♥8♥」
- 悪い手「A2」「9♠8♠」「JT」
「K♠Q♣7♦」
- 良い手「JT」「AJ」「T♣9♣」「A♠9♠」
- 悪い手「A♥9♥」「T♥9♥」「9♦8♦」
ターンで落ちたらまずいだろう手も想像します。

フロートのターン戦略
ターンで相手にベットされた場合
多くのプレイヤーがターンでもベットする場合、たいていの場合は強いハンドを持っています。
エクイティを持っている手でコールして、もっていない手はフォールドしましょう。
例えば、ドローの場合はエクイティが追加されたときにコールします。

ターンでのチェックレイズは相手がベットするレンジでフォールドしそうなものだけを考えてレイズをしましょう。
完全なゴミ手はフォールドです。
フロップでフロートするときに、ターンで発展しやすい手を選びましょう。
ターンで相手がチェックした場合
ターンで相手がチェック。
その場合にあなたがリバーでベットするときは、たびたびポラライズされた大きいサイズを使いましょう。
相手はフロップでベットしているので、マージナルハンドなことが多いのです。
小さなベットだとコールされてしまいます。
もしブラフに失敗しても、それも戦略の一つになります。
あなたがブラフを打つと相手に認識させられれば、大きなバリューベットにもコールをもらうことが出来るようになるからです。
ターンベットに向いているカードを考える
フロップのトップペアをはるかに弱くするドローがターンで落ちたときにベットするのが理想的です。
例えばボード「983J」
相手がフロップのトップヒットでベットしていた場合に、相手はターンのJを怖がります。
他にもスケアカードが落ちることで、相手はフラッシュ・ストレート・トップペア・セット・2ペアなどを想像します。
リバーブラフをあきらめる場合
ターンで相手がついてきた後のリバーでのブラフは、あなたが相手のバリューハンドをブロックしていない場合の多くは、あきらめて下さい。
例えば、♠3枚ボードであなたが♠を持っていない場合など。
さらに、何人かのプレイヤーはターンでコールした時点でリバーもコールしますので、そのタイプのプレイヤーにはリバーのブラフはしないで下さい。

フロートを実践する上で意識したいことまとめ
フロートの特徴をまとめます。
- インポジションがより良い
- エクイティがそれなりにあるハンドを選ぶ
- マルチウェイ、相手のベットサイズが大きい、スタックが浅い場合はよりタイトなハンドを選ぶ
- 自分がその後のプレイを想像できるハンドでコールする
- ターン・リバーで落ちたカードによるブラフも想像する
- 相手のバリューをブロックしていない場合や、コーリングステーション相手にはブラフをあきらめる
